なんで金を払うのかなど,理由はひとつだ。
ジャムバンドのフィッシュがライブ音源の有料配信サービスを始めた。フォーマットはMP3とSHN形式。ライブ音源を求めてコミュニティで交換などを行っている人は多いが,初心者には入手困難な場合もある。対して,このサービスは料金も手ごろで簡単だ。
知り合いにこの記事で云うところのテーパーがいる。彼もライブ音源を集めるコミュニティにいくつか参加しているようで,なかにはチャットやIRCで頻繁に情報交換しているものもあると云う。Winnyなどでは一般的なファイルはわんさかあるが,ライブ音源などのファイルはあまりみない。なので特殊なコミュニティに入り浸ることになるようだが,相手に渡したり,受け取ったり,という作業は,ファイル共有ツールと変わらない,と云う。コミュニティが数人か,数万人かの差でしかない,と云う。
同じ音楽の趣味の人も当然いるわけで,ライブ会場で出くわして2人で録音機材を持っていることもあるという。ライブ音源ファイルをあとで入手できるからと云ってライブに行かなくなるかと云うとそんなことは当然ない。そしておおむねコミュニティとはそういう集まりである。記事のフィッシュの話をすると,ライブ音源を売っていたら買うこともいとわないだろう,とも云う。観客席の1カ所で録音したものより絶対音はいいはず,というのもあるが,いちばんの理由は,好きだから,というそれだけ。好きだから集めるし好きだから買う。圧力をかけてコミュニティを壊すのは簡単だけど,好きだと云う気持ちも壊すだけだというのは云わずもがな。それは,CDを売るビジネスでも変わらない。
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